翔Textile Factory

染め 紡ぎ 織る

  • 最新のお知らせ

  • 福岡県小郡市、田園風景の中の織り工房。

  • 素材、そして染め・紡ぎ・織り。

  • 教室の案内、楽しみとしての織り。

  • 研究所の案内、より高いレベルを目指して。

  • アクセス

  • 工房の日々

  • 研究生の試行錯誤

  • ホームに戻る

News

本出ますみさん トークショーの記録

2012.02.02

先日開催しました 「糸からはじめる〜松楠居展」トークショーの記録です。

 

江副 直樹(九州ちくご元気計画)さんのご挨拶

翔工房が元気計画という雇用を産むためのプロジェクトに参加し、3年目になります。昨年から、積極的に発信していこうと福岡市での作品展開催です。

手仕事とは何かについて考えてきました。今回は、手仕事の本質をみつめていこうと「糸からはじめる」というテーマで展示会を計画しました。
今日は、田篭さんと20年来の友人である本出ますみさんにおいでいただきました。

 

 

本出ますみ(羊の原毛屋スピンハウスポンタ)さんのお話

オーストラリア、ニュージーランド、イギリスなどからの原毛を輸入し、販売する原毛屋をやってます。

今年の私のキーワードは「地球の平和は女性の自立と男子の手芸から」です。
隣のアパートに難民の自立をお手伝いするNPO団体に勤めている女性が住んでいて、彼女と話していて、女性の自立は世界平和につながると思いました。
では、男はどう貢献するのかと考えていたとき、イギリスの美術館の中庭で編み物をしていたVithardさんに出会いました。お互いシェットランド島のショールを身につけていて、意気投合。そうだ、手芸男子を特集しようと思いたちました。
4人の男子に取材しましたが、彼らは女性的ではない、普通の男子でした。手芸は立体的な構築物なので、はまったらおもしろいのです。手芸は女子のものとステレオタイプに決めつけているけれど、そうではないことがわかりました。
手芸をすれば、心が平和で満たされます。原発だとか戦争だとかに興味がなくなります。だから、「地球の平和は女性の自立と男子の手芸から…」です。

 

さて、糸紡ぎの原点は、このような棒です。回転すれば撚りがかかり糸になります。効率をよくしたいと紡ぎゴマができました。コマの重さが重いと太い糸、軽いと細い糸になります。世界中のお墓からスピンドルが発掘されるのですが、面白いことに、みんな35gの重さなのです。羊毛を紡いで服にしたとき、ちょうどいい風合いになるのが35gなんですね。体験からそうなったと思います。

 

棒と原毛があれば糸紡ぎができます。私は、震災以後、いつも2本の棒を持ち歩いています。これがあれば、箸にも、糸紡ぎも、棒針として編み物もできます。心がざわついたとき、スイッチを切り替えられます。これは、工夫する力です。ものを作ることで、私はどんな時でも自分に戻れると思います。
この4、5年は世の中が大きくかわる時代です。はたして、今の仕事が続けられるか不安な時代です。いったん、ぐじゃぐじゃになった中から抽出されたものが出てきます、手仕事こそがパワーをもっています。日本人は器用で勤勉です。外国の手仕事でも、日本人の作家がいいものを作っています。現地の人だけで、次の世代に引き継ぐ必要はありません。植物の種が飛んで、あちこちに花を咲かせるように、3000年のバトンを引き継いでいってもらいたいと思います。

 

今の時代は人間力が一番低い時代かもしれません。でも、昔の人の残した「物」があるので、作りだす過程を知ることができ、復元することができます。
正倉院のフェルトの敷物の復元作業に携わり、1200年前の敷物にさわりました。先人と手をあわせた感じ、その時代の人と交信し、共感できました。
同じように、私たちが作ったものが100年先に出てきたら、子孫がびっくりするかもしれない。それが文化の伝承だと思います。物が残っていれば、伝承できます。紡げよ、残せよ子孫のために。なぜ、女性が糸紡ぎなどにひかれるのか、それは、手仕事が文化の種子だからなのか、命をつなぐことは本能的に文化をつなぐことにつながるからなのかなと思っています。

 

 

田篭みつえ(翔工房主宰)の話

去年、手の間で作品展を開きました。夏に浜松から小さな子どもを連れた女性が訪ねてきました。手に小さな紡ぎゴマをもっていました。私もやってみたら、はじめは難しかった。でも紡いでいるときの心地よさはなんだろうと思った。これは、みんなに教えなくちゃいけないと思い、原点にかえる意味で「糸からはじめる」をテーマにしました。若い人たちにこんな楽しい時間があることをこれからも伝えていきたいと思います。

 

2012/1/28 開催

« 糸からはじめる〜松楠居展〜   作品紹介 玄関マット »
トップへもどる

翔工房〒838-0113 福岡県小郡市山隈113-2 T/F 0942(72)8890 MAIL info@sho-kobo.jp URL http://sho-kobo.jp Copyright © sho-kobo All Rights Reserved.