翔工房
Sho Textile Factory

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工房の日々

山陰染織旅3日目

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昨日の食べ過ぎがたたってお腹の調子がいまいち、朝食少な目で出発。
暑い、どこに行っても暑い、、

先ずはお初の足立美術館。
館内から見る景色が一幅の絵画を見るように設計されているので有名ですが、まさに。ここで見る横山大観の絵は格別でした。
120点もの絵の中から四季に合わせて展示替えされているそうです。夏の富士の絵のピンバッチがショップにあったので自分へのお土産に買いました。

他にも魯山人館や近代日本画の展示館もあってゆっくり見たら一日が終わりそうでした。
大満足で、今日はここでお終いで良いくらいでしたが染織の旅ですから、、次へ。

広瀬絣の本場へ。
ただし実際には衰退していて、、どこへ行けばよいのやら。
そこで、皆さんの良くご存じの天野紺屋さんを訪ねました。
お昼の時間でしたが快く対応していただきました。程よく藍の華が建っていますね。
こちらは正藍染めです。
9段階の染め色が美しいです。奥に写っている段ボール箱は全国から届く染め依頼の糸だそうです。

染め場の隣は織り場になっていて、織機がたくさん並んでいましたが、今ではご主人が一人で織ってあるそうです。奥様は織られないのですかとお聞きしたら、私がうるさく言うのでしなくなりました、とか。
その代わり縫製の方に力をいれてあるそうです。息子さんは自分の仕事場で型染を中心に制作してありました。天野紺屋さんは、染め、織り、縫製などすべての工程を家族で分担して広瀬絣を守ってありました。

遅い昼食を済ませて、次に向かったのは雁皮紙の人間国宝、安部栄四郎記念館。雁皮紙のことは全く知りませんでした。

かつて民芸運動の柳宗悦らが訪ねて、ここで伝統的に作られている和紙がどんなに素晴らしいものかを知らされた安部栄四郎氏が更に研究を重ねて作り上げた和紙だそうです。
それが認められて人間国宝になられたそうです。
特に版画家の棟方志功は、この紙でないと擦れないというほど愛用したそうです。

玄関に雁皮の鉢植えがありました。
成長が遅いうえに剥いだ皮を30年寝かせてから和紙にするそうです。
それらしいものが仕事場の方にありましたが、考えただけで気が遠くなりました。
紙の王と呼ばれるゆえんですね。
これが、、民芸か、、脈々と続く日々の仕事か、、と思うと、自分の仕事に対する考えの浅さが情けなくて、車に揺られながら涙が出そうでした。

次は、八雲立つ風土記の丘。
ここは江崎さんが胸キュンの埴輪の鹿がいるらしく、お付き合いくださいと言われて。目が可愛い。
古墳から出土した埴輪なんですが振り返って何かを見ている瞬間の姿とか。
作った古代人の感性の豊かさ、遊び心に拍手。
見返り鹿と呼ばれている姿に私もキュンでした。

まだ衰えない暑さに絶え絶え、次は神塊神社へ。
高床式の大社造り社殿は、現存する中で最も古く、国宝に指定されているそうです。
出雲大社より更に400年も早くから祀られている神社だそうです。
今日の暑さは何処へ行ったかと思うくらいの澄んだ冷たい空気と静けさに救われる気がしました。
神社好きにはたまらないスポットでした。

今日はここでお終いで、松江のお宿に向かいました。
夕食は洋食で松江牛のステーキでした。
キンキンに冷えたビールもね。

お濠沿いの夜景がきれいでした。
いよいよ明日は最終日です。

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