工房の日々
森の音
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今年も国展入選いたしました。
「森の音」と題したホームスパンのタペストリーです。
昨年、古希の記念にと初挑戦したら、まぐれとしか言いようのないありがたい入選を頂きまして、
冥土への土産ができたと思っていましてが、、欲が出まして、、今年も挑戦してしまいました笑
緑の布が作りたい、と思うようになったここ数年、なぜかなぁ~と思っていましたが今回の制作で気が付きました。
長年住み慣れた田園風景の中の家から、空も隠してしまいそうな大きな倉庫群の端っこに家を移転してからです。
緑色に原毛を染めたい、、から始まって、いつしか緑色の糸を紡いでいるととても心地よくなったのです。
わずかな庭の緑を眺めて暮らす日々の中、心はもっともっと緑を欲しているのだと気づきました。
織っているときは森の中をどこまでも歩き続けるような錯覚がしてました。
音も聞こえてくるのです。
葉擦れの音、木の実が落ちる音、昆虫が這いまわるかすかな音、花が咲く音すら聞こえてくるのです。
それは子供のころ、家の近くにある里山をひとり歩き回っていた記憶と重なります。
今は何処にもないけれど心の中にある緑の風景を布にすること、、続きそうです。
残念ながら今年も国展を見に行くことは叶いません。
毎年恒例のGW翔工房染め週間が始まります。
カレンダーを見たらぞっとするくらい毎日予定で埋まってる。
観に行かれる方がありましたら、どうぞ私のも観てやってください。
12日までです。
