工房の日々
東北染織旅の報告②
memory,
リュイユ展の興奮冷めやらずの状態で次の目的地は紅花資料館です。
立派なお屋敷はかつて紅花商を営み財を成した旧堀米邸です。
近隣で栽培された紅花をここで紅花餅にして最上川船運で京都に運んでいたのです。
山形の紅花は上質で「最上紅花」として衣装の染料や口紅として重宝されていました。
化学染料の無い時代、自然産物から得られる色は貴重品だったんですね。
お屋敷を見るとその繁盛ぶりがわかります。屋敷内を流れる段差を付けた川?水路?
ここで紅花を揉んで黄色い色素を抜いていたんですね。
両脇にたくさんの人が並んで作業をしていた様を思い浮かべるだけでタイムスリップしてしまいそうでした。邸内にある屏風絵にその様子が描かれています。
黄色色素を抜いた紅花を丸めて筵に挟んで水分を抜いて乾燥させて保存していたのです。
美しい紅花。
丁度今時分収穫時だったと思います。
今年の2月に工房の皆と紅花染を楽しんだことを思い出しますがこの時は輸入ものです。
紅花資料館を後にする頃には夕方になりお宿に向かい初日の予定は終了しました。
明日はこの旅一番の目的の紫根染め体験です。