工房の日々
東北染織旅の報告④
memory,
工藝藍学舎は主に東北にゆかりのある工芸作家の作品を展示販売するギャラリーです。
先にお尋ねした笠原氏の奥様が店長を務められています。
教会を思わせる外観と木組みの天井がかつての翔工房を思いおこす印象的な建物でした。丁度、雪ノ浦さんという盛岡市在住の陶芸作家さんの展示会の最中で店内はとても賑わっていました。
初日はギャラリーでお買い物を楽しんで
翌日あらためて藍学舎で山ブドウの蔓編み体験をさせていただきました。
この体験も贅沢に3人だけに。山ブドウの蔓のバックは高価なものでわたしには手が届かないものです。
美しい網目を作るにはたくさんの蔓の中から形を揃えた美しい部分のみを使用するからだと伺い納得しました。
そしてなによりも山ブドウの蔓の採取が命がけであることを知りました。
山奥での採取時期は熊が盛んに活動する時期と重なり、熊との遭遇が怖いそうです。
山ブドウの蔓を採取に出かけるのもひとりではなく複数で行くそうです。
その様子を写した写真には山ぶどうの蔓と一緒に槍も背負っていました。
熊が現れたらそれで応戦するとか、、
そんな山ブドウに関する話を交えながら出来上がったのは3人それぞれに自由に編んだ球体。
ストラップやペンダントに仕上げました。
私は楕円形を目指しましたが失敗(下手くそ)でも大満足。
帰宅するまでずっと首にぶら下げていました。
自らの手で作り出す物の美しさ、愛おしさ、今も工房の窓辺に置き、手に取るたびになでなでしています。
そのうち高級バックのように艶が出てくるに違いありません。
東北の旅は、いろんな技をご指導してもらう貴重な体験ばかり。
その度に日頃の自分の指導に間違いはないのかと問いただすありがたい機会でした。
次は畳屋さんを訪ねたこと。
これがまた感動でした。