工房の日々
植物の神秘
memory,Workshop,
寒中染めが良いと言われる紅花染をしました。
まず乾燥した花びらを晒布で作った袋の中に詰めます。
水を何度も変えながら揉みこんで花びらの黄色色素をのぞきます。皆でふうふう言いながら揉みましたよ。
この後、炭酸カリウムとクエン酸を使った理科の実験のような、あら不思議染めです。
植物繊維は鮮やかな紅色に染まるのに動物繊維にはうまく染まらない面倒な染めです。
絹を紅色に染めるには木綿に染めた色を絹に移してやらないと染まらないというややこしい染め方。
それを最後にやって、終わりでした。
遠目でもハッとするようショッキングピンクに染まります。
最後に残ったのは赤い色素が無くなった無残な茶色の塊(多少残っています、、)
誰かが馬糞のようなと言っていましたが、若い子には??
淡々と書いていますが
私は、内心ハラハラしながら工程に間違いがないか見守っていました。
皆さんは、鮮やかな色が植物から出てくる不思議さにびっくりしていました。
古の昔から紅花の紅色は女性の憧れです。
わずかに光を発しているからだそうです。
ハマグリの貝殻に入った紅花の口紅を指にとって差すシーンって、時代劇でよくありましたよね。
色にあふれる現代でもこの神秘的としか言いようのない紅色は感動です。